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国の契約の61%を中小企業へ。官公需の基本方針を小さな会社の目線で読む

公開:2026年10月29日

国は毎年、「国や独立行政法人などの契約を、どれくらい中小企業に回すか」という方針を閣議決定しています。令和7年度の方針では、中小企業・小規模事業者向けの契約の目標を61%としました。数字だけ見るとピンときませんが、小さな会社が国の仕事に参加するうえで、知っておくと役立つ中身がいくつもあります。

この記事でわかること

そもそも「官公需」とは

国、独立行政法人、地方公共団体などが、物を買ったり、仕事を頼んだり、工事を発注したりすることを「官公需」と呼びます。その中で、中小企業に仕事が回るようにするための法律が「官公需についての中小企業者の受注の確保に関する法律」(官公需法)です。

この法律にもとづいて、国は毎年度「中小企業者に関する国等の契約の基本方針」を閣議決定しています。令和7年度の方針は、2025年4月22日に閣議決定されました。

令和7年度の主な数字

中小企業庁が公表している概要によると、令和7年度の主な目標は次のとおりです。

項目令和7年度の目標
中小企業・小規模事業者向けの契約の割合61%
中小企業・小規模事業者向けの契約の金額約5兆9,193億円
新しく事業を始めた中小企業向けの契約の割合3%以上

各省庁や独立行政法人は、この方針をもとに、自分たちの機関ごとの目標を決めて公表しています。

小さな会社にとっての意味

1. 国は「中小企業に頼みたい」側にいる

国などの契約のうち、6割を中小企業・小規模事業者に回すことを目標にしています。小さな会社が国の仕事に手を挙げることは、方針にそった動きでもあります。

2. 新しい会社にも目標がある

創業して間もない中小企業との契約にも、3%以上という目標があります。実績が少ない会社でも参加しやすいよう、実績を条件にしない募集を工夫する考え方も示されています。

3. 価格の交渉や、安すぎる価格への対策

物価や人件費が上がる中で、方針は、国などが受注した中小企業との価格の交渉や、価格の転嫁に適切に応じることを求めています。令和7年度は、複数年にわたる契約で、受注者から申し出がなくても国などが年1回以上協議を行うことなども盛り込まれました。また、極端に安い入札(ダンピング)について、実際の単価や必要な工数が適切に見込まれているかを確かめる考え方も示されています。

契約の途中で人件費が上がったら

複数年の契約などで、人件費や材料費が大きく上がったときは、発注した機関に相談できる余地があります。契約書の条項と、その機関の方針を確かめたうえで、早めに相談しましょう。

方針だけでは、仕事は来ない

ただし、目標があるからといって、自動的に仕事が回ってくるわけではありません。中小企業向けの仕事も、ほとんどは公開された募集に手を挙げて、入札や見積で選ばれる必要があります。

小さな会社にとって大事なのは、

  1. 自社の業種と地域で、どんな募集が出ているかを知ること
  2. 入札参加資格を先にとっておくこと
  3. 自社に合う募集を見逃さないこと

の3つです。

まとめ

方針の追い風を生かすには、まず募集を見逃さないことです。入札ウォッチの無料登録で、業種と地域に合う新着を週1回メールで受け取れます。

出典・参考にした公式の情報

制度や金額は記事を書いた時点のものです。実際に申し込むときは、発注機関の公告・仕様書と、上の公式の情報で確かめてください。この記事は一般的な情報で、個別の案件への参加や落札を約束するものではありません。