ビルメンテは、公共の仕事と相性がいい
役所の建物は、毎日使われ、毎年きれいに保ち、安全に動かし続ける必要があります。そのため、清掃、警備、空調や電気・消防などの設備の点検・保守は、年度ごとの契約として繰り返し募集されます。
| 主な仕事 | 募集の例 |
|---|---|
| 清掃 | 庁舎の日常清掃、定期清掃(床のワックスなど)、窓ガラスの清掃 |
| 警備 | 施設の常駐警備、機械警備、イベントの警備 |
| 設備の点検・保守 | 空調設備、電気設備、消防設備、エレベーター、給排水設備の保守点検 |
| 建物の管理全般 | 清掃・警備・設備をまとめた総合管理の委託 |
| 廃棄物 | 一般廃棄物・産業廃棄物の収集運搬、処理 |
1年契約がとれれば、その1年の売上の見通しが立ちます。国の契約なら、検査のあと正しい請求を受けた日から原則30日以内に支払う決まりもあります。
はじめる前に確かめたい「業種ならではの条件」
ビルメンテの募集では、会社の資格(入札参加資格)とは別に、仕事の中身に合った登録や資格を参加の条件にしていることがよくあります。たとえば次のようなものです。
- 警備の仕事なら、警備業の認定を受けていること
- 建物の清掃や空気環境の管理なら、建築物衛生法にもとづく登録(建築物清掃業など)を条件にする募集がある
- 消防設備や電気設備の点検なら、点検に必要な資格を持つ人がいること
- 廃棄物の収集運搬なら、その地域の許可を持っていること
どれが必要かは募集ごとに違います。公告の「参加資格」の欄を必ず確かめてください。自社が持っている登録・資格を一覧にしておくと、参加できる募集をすばやく見分けられます。
「総合管理」は条件が重くなりやすい
清掃・警備・設備をまとめて頼む「総合管理」の募集は、規模が大きく、複数の登録や実績を求められることが多くなります。最初は、清掃だけ、点検だけといった単体の募集から始めるのがおすすめです。
募集の探し方と、多い時期
ビルメンテの年間契約は、4月からの新しい年度に向けて、前の年の冬から春にかけて多く出る傾向があります。一方で、定期清掃や点検の単発の仕事、年度の途中から始まる契約は1年を通して出ます。
- 国の機関(省庁の地方の出先、大学、独立行政法人など)の募集は、各機関の調達情報のページや、官公需情報ポータルサイトで探せます
- 都道府県・市区町村の募集は、各自治体の入札・契約のページに出ます
- 入札ウォッチのビルメンテの都道府県別ページでは、直近の公告を県ごとに見られます
価格を決めるときのポイント
ビルメンテの仕事は、人の手配が価格の大半を占めます。とったあとに赤字にならないよう、次の点を見積の前に確かめましょう。
- 現地説明会・下見に行く:面積、床の材質、汚れ方、作業できる時間帯は、仕様書だけではわかりません
- 作業時間帯と人数を決める:早朝・夜間・休日の作業があるか、常駐が何人必要か
- 人を確保できるか:契約の開始日までに、作業する人を確保して教育できるか
- 資材・機材の負担:洗剤や消耗品、機材をどちらが用意するか
- 最低賃金の改定:1年の契約の途中で最低賃金が上がる時期をまたぐか
安すぎる価格には調査が入ることも
国や自治体は、極端に安い入札に対して、本当に仕事ができる価格かを調べる仕組みを設けていることがあります。人件費を削りすぎた価格は、とれたとしても1年間苦しくなります。続けられる価格で出しましょう。
最初の1件までの道のり
- 自社の業種(清掃・警備・点検など)と、動ける地域を決める
- 持っている登録・資格を一覧にする
- 国の全省庁統一資格(役務の提供)や、地元の自治体の入札参加資格をとる
- 単体の清掃・点検など、条件の軽い募集から参加する
- 落札結果を見て、相場をつかみ、次に生かす
まとめ
- ビルメンテは年度ごとに募集が繰り返される、公共の仕事と相性のいい業種
- 警備業の認定や建築物衛生法の登録など、業種ならではの条件を公告で確かめる
- 下見と人の手配の見通しが価格を決める。続けられる価格で参加する
自社の地域でビルメンテの募集が「いつ・どこから」出ているかを見続けるのが、最初の1件への近道です。入札ウォッチの無料登録で、新着を週1回メールで受け取れます。