業種別の始め方

清掃・警備・設備保守の会社が、役所の仕事を始める手順

公開:2026年10月29日

庁舎や学校などの公共施設と、清掃・警備・点検保守の仕事のイラスト

庁舎、学校、病院、公民館、研究施設。国や自治体はたくさんの建物を持っていて、その清掃・警備・設備の点検や保守は、毎年のように募集が出る仕事です。入札ウォッチの集計では、2026年10月20日〜26日の1週間だけで、清掃・警備・設備の点検保守にあたる公告が全国で154件ありました(工事を除く)。ビルメンテの会社が始めるときの手順をまとめます。

この記事でわかること

ビルメンテは、公共の仕事と相性がいい

役所の建物は、毎日使われ、毎年きれいに保ち、安全に動かし続ける必要があります。そのため、清掃、警備、空調や電気・消防などの設備の点検・保守は、年度ごとの契約として繰り返し募集されます。

主な仕事募集の例
清掃庁舎の日常清掃、定期清掃(床のワックスなど)、窓ガラスの清掃
警備施設の常駐警備、機械警備、イベントの警備
設備の点検・保守空調設備、電気設備、消防設備、エレベーター、給排水設備の保守点検
建物の管理全般清掃・警備・設備をまとめた総合管理の委託
廃棄物一般廃棄物・産業廃棄物の収集運搬、処理

1年契約がとれれば、その1年の売上の見通しが立ちます。国の契約なら、検査のあと正しい請求を受けた日から原則30日以内に支払う決まりもあります。

はじめる前に確かめたい「業種ならではの条件」

ビルメンテの募集では、会社の資格(入札参加資格)とは別に、仕事の中身に合った登録や資格を参加の条件にしていることがよくあります。たとえば次のようなものです。

どれが必要かは募集ごとに違います。公告の「参加資格」の欄を必ず確かめてください。自社が持っている登録・資格を一覧にしておくと、参加できる募集をすばやく見分けられます。

「総合管理」は条件が重くなりやすい

清掃・警備・設備をまとめて頼む「総合管理」の募集は、規模が大きく、複数の登録や実績を求められることが多くなります。最初は、清掃だけ、点検だけといった単体の募集から始めるのがおすすめです。

募集の探し方と、多い時期

ビルメンテの年間契約は、4月からの新しい年度に向けて、前の年の冬から春にかけて多く出る傾向があります。一方で、定期清掃や点検の単発の仕事、年度の途中から始まる契約は1年を通して出ます。

価格を決めるときのポイント

ビルメンテの仕事は、人の手配が価格の大半を占めます。とったあとに赤字にならないよう、次の点を見積の前に確かめましょう。

  1. 現地説明会・下見に行く:面積、床の材質、汚れ方、作業できる時間帯は、仕様書だけではわかりません
  2. 作業時間帯と人数を決める:早朝・夜間・休日の作業があるか、常駐が何人必要か
  3. 人を確保できるか:契約の開始日までに、作業する人を確保して教育できるか
  4. 資材・機材の負担:洗剤や消耗品、機材をどちらが用意するか
  5. 最低賃金の改定:1年の契約の途中で最低賃金が上がる時期をまたぐか

安すぎる価格には調査が入ることも

国や自治体は、極端に安い入札に対して、本当に仕事ができる価格かを調べる仕組みを設けていることがあります。人件費を削りすぎた価格は、とれたとしても1年間苦しくなります。続けられる価格で出しましょう。

最初の1件までの道のり

  1. 自社の業種(清掃・警備・点検など)と、動ける地域を決める
  2. 持っている登録・資格を一覧にする
  3. 国の全省庁統一資格(役務の提供)や、地元の自治体の入札参加資格をとる
  4. 単体の清掃・点検など、条件の軽い募集から参加する
  5. 落札結果を見て、相場をつかみ、次に生かす

まとめ

自社の地域でビルメンテの募集が「いつ・どこから」出ているかを見続けるのが、最初の1件への近道です。入札ウォッチの無料登録で、新着を週1回メールで受け取れます。

出典・参考にした公式の情報

制度や金額は記事を書いた時点のものです。実際に申し込むときは、発注機関の公告・仕様書と、上の公式の情報で確かめてください。この記事は一般的な情報で、個別の案件への参加や落札を約束するものではありません。